「奥州曙光」

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【壁紙】第85回全国花火競技大会 大会提供花火

2010年8月23日月曜日

#87 あなたの対応力は・・・?

















 時間の経つのも忘れ、夢中で仕事にのめり込んだ時代がある。若い頃のことである。夢いっぱいの子どもたちを教え導く教育という仕事は、ここまでやれば完璧というゴールがない。それが理科の実験準備となれば、なおさらである。自分が実験しても満足のいく結果が得られないような実験を、子どもたちに示すわけにはいかない。予備実験を繰り返す中で、実験装置に不満が出てくる。だったら、「装置を作ってしまおう」という気持ちになる。しかし、必要な材料や道具が手元にない。結局、あちこちのホームセンターを捜し回る。そんなこんなで、その時には装置が完成できず、3年後にピッタリの部品を偶然に新潟のデパートで見つけ、やっと完成したということもあった。

 教師はみな、自分なりの課題を抱えながら子どもと向き合っている。熱心な教師であればあるほど、このような課題を常に3つ4つ抱えているものである。そして、ちょっとした子どもの反応や読みかけの本などからヒントが見つかったり、家での食事中や車の運転中に偶然に思いついたりする。また時には、同僚の話から解決策が浮かんだり、あの偉大な科学者のように入浴中に閃くこともある。一人で課題を抱え込んではいけないが、常に意識していることは必要なことである。

 昔、「カレーライス」でまとめようという計画で授業した。ところが、子どもの発言から豚肉とジャガイモやタマネギ、ニンジンなどの野菜はあがったが、カレー粉が出てこない。しかたがないので「豚汁」にしてしまったことがある。どうやって、子どもの声でカレー粉を出させるか分からなかったし、強引にカレー粉を付け加えることもできなかった若い教師時代である。今ならできると言っても、その今は、もうあの時の子どもたちにはなく、そもそも、あの時の子どもたちはもう子どもではない。

 高速化、電子化が進み変化の激しい時代である。そのため、現実はいつも自分の世界だけに浸ってはいられない。予期しない出来事、予想を越える事態に直面して、急な対応や新たな対応を迫られることが多い。だとすれば、どんなことに対しても笑顔で対応できる、余裕というものが必要だろう。しかし、自分の対応力を出し切った100%対応が続いていたのでは、やがて自分が潰れてしまう。そうならないために、否が応でも自分の対応力を向上させるしか道はない。あなたの対応力は、私みたいにアップアップしていませんか?そんなことはない、今も確実にグングン上昇中・・・・・ですよね!

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