「奥州曙光」

「奥州曙光」
【壁紙】第85回全国花火競技大会 大会提供花火

2011年8月11日木曜日

#328 鎮魂と復興の八月!





おはようございます。
秋田は気温26.8 ℃、西南西の風、風速 8.9m/s、
湿度86%、気圧 1003.8hPa、曇り空の朝を迎えました。
日中の予想最高気温は30℃。


今年もまた、8月が巡ってきた。
8月は日本人にとって特別な月である。
それは、昔ながらの旧盆にあたるとともに、
1945年に日本政府がポツダム宣言を受諾し、
昭和天皇による玉音放送が流された月でもあるからである。

戦後、日本人は、
お盆と重なるこの8月に鎮魂と復興を祈り続けてきた。
そして、今年からは、
これに東日本大震災による犠牲者への鎮魂と、
被災地の復興への祈りが加わる。


当時は戦時と言うこともあって、
戦火からの疎開と夜間の灯火管制は当たり前であった。
しかし、平和の世となった今、
現実に放射能汚染による疎開を強いられている人たちが多くいる。
さらに、節電という名の下に、
室内の照明を減らすなど灯火管制状態にある。

日本は世界で唯一の被爆国である。
だからこそ、
徹底的な安全安心を担保にした、
原子力の平和利用を訴え続けてきたのではなかったか。
その日本が、なぜ、
自国の原子力発電施設の崩壊による放射能と、
そのための電力不足に悲鳴を上げなければならないのか。
安全安心に手を抜いた責任は、
科学にあるのか、
それとも財界や政府にあるのだろうか。
原子力というパンドラの箱をあけてしまった人類の罪を、
なぜ、こう何度も日本が背負わなければならないのだろうか。


漁船が遭難すると、
遭難者に陸の方向を知らせるため、砂浜で大きな火を燃やす。
お盆の迎え火もまた同じである。

3月の大震災と津波によって、
故郷の街や港はすっかり無くなってしまったが、
犠牲者の新盆となる今年、それでもそこにはまた迎え火が炊かれる。
しかし、その故郷の地から強制的に退去を強いられ、
墓参りもままならない地域がある。
放射能による汚染が心配される福島である。
迎え火や送り火はどうするのだろうか。
お盆のお供え物は?
墓参りは?
盆踊りは?・・・・・。
それでも祖先の霊たちは、故郷に帰るに違いない。


お盆までにはすべての仮設住宅を完成させる。
そんな約束をした人がいた。
しかし、現実問題として、
完成までにはまだまだ月日がかかるという。
仮設住宅にはご仏壇もない。
それでも精一杯のお盆供養の読経があげられるのだろう。
何とも痛ましい限りである。
さらに、それさえもできない避難所生活では、
いったいどんなお盆を迎えたらいいのだろうか。


津波で根こそぎ木立を奪われたガレキだらけの街並みに、
例年のようにセミの声はない。
豊かな自然の生態系までも破壊された被災地の復興は、
これから先、
祖先の霊をどこでどのように迎えるのかという選択でもある。


さあ今日も
笑顔いっぱい元気いっぱい夢いっぱい
頑張りましょう!
*
**
***

0 件のコメント:

コメントを投稿